仕方ないこと?
written by H F
僕は体は女性、心は男性として生まれてきました。気づいたきっかけは小3のころの生理の話です。自分は男だから来ない、こない、とずっと思っていました、なので自分もその話を聞かされた時は絶望しかなかったです。小4からは自分を僕と呼ぶようになり、本当に親しい人にだけ俺という一人称で接していました。僕がやる悪ふざけは全て女として男を好いてるだとか、こいつ〇〇のこと好きなんだぜ、などのように、周りとは別の方向に捉えられました。小6の夏、祖母宅で生理が来ました。ただただ悲しさ、怒り、戸惑い、虚しさなどの色んな感情に襲われ、トイレでひたすら泣いていたのを覚えています。母にこの体のことを言えるわけもなく、日に日に胸が大きくなっていく、自殺を考えたこともありましたが、その考えの延長線上にあるのは、いつか男として幸せになりたかったという気持ちと、誰かに『僕』を認めてほしいという思いでした。
ついに耐えきれなくなった僕は学校のスクールカウンセラーの方に相談し、その人がゲイであることも初めて知りました。中学校にも全部話が行きましたが、現実はそううまくはなく、スラックスの使用可能になるまでは時間がかかる、男として認めるには準備がいる、プールに入らない言い訳はどうするの?など、あくまで『性同一性障害者』という前提で話されました。僕としては、男として、何も言わずに「ああ、そうなんだね、じゃあ男として過ごそっか」という風に言って欲しかったのです。無理だとは分かっていてもそう言って欲しかった気持ちが拭いきれなかったです。
学校生活は今のところは楽しいし、充実しています。コロナ関係で全員ジャージ登校可能になり、プールも無くなったので。ですが、やはり女として扱われるのはいつまで経っても慣れないし、苦痛です。僕が自らカミングアウトした友達もいましたが、違う中学校に行ってしまったのもあります。母にもまだ言えずじまいですが、2022年から成人年齢が18歳になるというのを聞いた時は嬉しさでいっぱいでした、あと7年もこれを我慢しなきゃいけないというのが2年減って5年になったんです。前より自分のことを認めてもらえるのが早くなるのだ、と。
決して批判するつもりはありませんが、かの有名な○○○通りのクリニックは少々良くない噂も聞いていますので、自分はそこ以外で自分に合ったところを探して診断書をもらおうと思っています。
少し未来が明るく見えるだけで、今は明日が楽しみな日が増えてきました。