活動一時休止のお知らせ

平素より、性同一性障害の問題に関し、ご理解とご尽力をいただき、心より感謝申し上げます。

当会は2003年1月に結成され、「公文書からの不要な性別欄の削除運動」、「国への要望書の提出」、「性別変更のための特例法成立への働きかけ」、「約10回におよぶ各種フォーラム、勉強会、交流会の開催」など、「性同一性障害を抱える人々が普通にくらせる社会を目指して」活動してまいりました。
設立当初は10名に満たなかった小さな会も、この２年で会員は北海道から沖縄まで約150名の団体に成長しました。これもひとえに皆様の御理解、御支援の賜と深く感謝いたしております。

当会のはもともと、「会の趣旨に賛同し、当事者各々が、自分でも何か出来ることがあるという認識を持ち、具体的な行動を起こすことと、その行動することの重要性を柱とする内容」を設立趣意書の参加資格に掲げております。
しかし皮肉なことに、会の規模が大きくなるにつれフットワークは重くなり、最近はごく一部の会員しか具体的な活動は出来ておりませんでした。また対外的には会（組織）としての活動や、内部的には組織の規律や枠組ばかりが優先されてしまい、一番重要であるはずの個人個人による働きかけがおろそかになりつつありました。
昨年７月に特例法が無事に施行されたことで、活動の大きな山は越えたかに見られます。しかし、３年後の特例法の要件の見直しや、医療面、就業・人権的な問題など、まだまだいくつも改善すべき課題は残されているのが現状です。
これからの活動をより活発にしていくためにも現在の肥大化した組織を解体し、初心に戻って「私たちが何のために集まり､何のために活動をしようとしたのか」､今後の会のあり方を、ＮＰＯ法人化の検討を含め、もう一度考え直したいと思います。そのため、活動を一旦停止させていただくことにいたしました。

今までご支援をいただいた皆さま方には心より感謝いたしております。本当にありがとうございました。
当会が、皆さまにとって、より推進力のある会として再出発できるよう、当会のリニューアルを温かく見守っていただければ幸いです。