2011年特例法に関する施行状況調査
性同一性障害者の性別の取り扱いの特例法に関する法律 施行状況調査(2011年)
2004年7月16日に「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が施行されてから、6年半ほどが経ちました。gid.jp(性同一性障害をかかえる人々が、普通にくらせる社会をめざす会)では、最高裁判所に対し、「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」第3条第1項に基づく戸籍の性別更正申立数等の照会を行いました。結果をお知らせします。
*2004年から2009年のデータは司法統計によります。
*2010年のデータは速報値です。
*法の施行が平成16年7月16日のため、2004年のデータは、約半年分となります。
*最高裁判所によると、「その他」は、申立人の死亡や管轄違いによる移送などが考えられる、とのこと。
性別更正を行う人の数の増加傾向は続き、ついに単年度で500名、総数は2000名を越えることになりました。この一つの要因として、2008年6月に改正され、同年12月に施行された特例法の改正が寄与しているものと考えられます。また、治療から性別更正までの一連の流れが、当事者や医療機関に周知され、底辺が広がってきているのも要因の一つでしょう。
このように、性別更正できる人の数が増えてきてきることは喜ばしいことなのですが、まだまだ特例法の要件に抵触して性別更正ができない人が取り残されています。今年は改正特例法施行から3年になります。特例法の改正でも盛り込まれたように、更なる見直しを求めて、活動を続けて参ります。
一般社団法人gid.jp日本性同一性障害と共に生きる人々の会
代表 山本 蘭