一人ひとりのセクシュアリティをみつめて

性同一性障害と一言で言っても、その症状には様々なバリエーションがあります。
手術をして、戸籍を変えることが必要な人もいれば、社会生活が変わればひとまず満足の人、パートタイムの異性装で良い人、あるいは、ありのままの姿で受け入れてもらいたいと思う人もいらっしゃるでしょう。
恋愛対象にしても、MTFであれば男性を、FTMであれば女性を必ず好きになる、と限ったわけでもありませんし、性役割にしても、ここ50年くらいで確立したようなものも多く、それすら時代の変化とともに変わってきています。
全てはグラデーションであり、何が正しいとか、誤っていると言えるものではありません。

今回の交流会では、そうしたご自身の「セクシュアリティ（性のありよう）」を参加者お一人ひとりが見つめ直してみましょうという試みで、これをテーマに、みなさんでお話ししてきたいと思います。
講師として 浜松医科大学で、ジェンダー・セクシュアリティについての講座を 受け持たれている山田久美子先生をお招きいたしました。先生は元々生物学がご専門ですが、ジェンダーやセクシュアリティには造詣が深く、ご経験に基づくお話しは、きっとみなさんの参考になるかと思います。