平成29年08月理事会議事録
平成29年期08月理事会
議事録
平成29年8月28日午後8時01分、ハングアウトを利用したビデオ会議において、理事4名(総理事数5名)及び監事 伊藤 タカ 出席のもとに理事会を開催し、下記議案につき審議等の上、午後10時07分に散会した。欠席者は、小林 理跳 理事である。
議長および議事録作成は、代表理事 西野 明樹 が務めた。
出席理事 |
西野 明樹 |
(代表)(議長兼議事録作成者) |
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倉嶋 麻理奈 |
(副代表) |
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上田 直志 |
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米田 未那 |
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出席監事 |
伊藤 タカ |
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欠席者 |
小林 理跳 |
理事 |
議長は、本日の理事会はビデオ会議システムを利用して行う旨を述べ、出席者が一堂に会するのと同等に適時・的確な意思表明が互いにできる状態となっていることを確認した。その上で、上記の通り理事の出席があったため、定款の規定により、本理事会は適法に成立したので開会する旨を宣し、直ちに議事に入った。
第1号議案 休眠正会員に対する資格喪失措置に関する件
議長に求められ、西野代表は、以下のように懸念を述べた。本法人の定款第11条(会員資格の喪失)の第1項には、「正会員が第8条の支払い義務を、会費規程で定める支払期限までに履行しなかったとき」にその資格を喪失する旨の記載がある。会費規程第3条(会費の納入)には、「年会費は、新しい事業年度の開始から2ヵ月以内に支払うものとする」と述べられている。これまで多年度にわたって決算報告がなされていなかったことから、臨時措置として期限までの支払いがなくとも正会員資格を据え置いてきた経緯があるが、この度平成29年期は臨時会員総会にて決算報告に承認決議が得られた。休眠正会員が多数在籍しており、会員総会に欠席する正会員が過半数となった場合、出席正会員からどれだけ多くの承認を得ても総会自体が不成立となってしまう。次いで、正会員資格の維持と会員総会における議決権行使の意思を改めて確認し、その意思がない場合は正会員資格喪失の手続きを執ることを提案した。議長はこれについて、理事会による審議を求めた。
審議の結果、出席理事4名全員が賛成を表明したため、休眠正会員に対する資格喪失措置は可決確定した。具体的な手続きは代表に委任することとなった。
第2号議案 支部総会の撤廃に関する件
議長に求められ、西野代表は、法律に照らすと、理事会設置型一般社団法人である本法人において、意思決定機関は会員総会ならびに理事会であり、総会は会員総会1つに限られることが本来適当であることを述べた。次いで、支部総会が支部運営にとって負担となっていること、支部総会を開いている支部と開いていない支部があることを指摘した。これらを踏まえ、慣例として行われてきた支部総会の撤廃を提案した。議長はこれについて、理事会による審議を求めた。
審議の結果、出席理事4名全員が賛成を表明したため、支部総会の撤廃は可決確定した。支部総会の開催などは支部運営規則によって定められており、この規則は「理事会の決議によって変更できる」(支部運営規則第27条)。今回の決議にしたがって、支部運営規則を改訂することとなる。改訂に必要な作業は代表に委任することとなった。
第3号議案 定款記載事項の微修正に関する件
議長に求められ、西野代表は、法務局に事務所地変更の登記申請を行ったところ、提出書類に含まれている定款の記載に不備があることを指摘されたことを説明し、その不備は表記上の誤字程度であることから、会員総会における特別決議で承認を得る必要はないという法務局担当者の指示に従って微修正を施した定款を最新の定款として登記申請することを提案した。議長はこれについて、理事会による審議を求めた。
審議の結果、出席理事4名全員が賛成を表明したため、定款記載事項の微修正は可決確定した。
第4号議案 懇親会事業の廃止に関する件
議長に求められ、西野代表は、本法人の懇親会事業は参加者に実費負担相当を受け取って支払いを代行しているこの実態で収益はほぼなく、支部によって赤字となっている現状を説明した。また、懇親会は交流会終了後に行われているのが通例で、あえて飲食を加えて交流を図る意義も明確ではないことを指摘し、懇親会事業の廃止を提案した。議長はこれについて、理事会による審議を求めた。
倉嶋理事より、これまで懇親会の収益で交流会の赤字をまかなうようにと、当時代表から指導があったことが説明された。米田理事は、懇親会で実費以上の会費を受けていることは心理的に抵抗があることが述べられた。上田理事より、懇親会を開催すると支部運営責任者の拘束時間が長く、会場を探す負担もあることが述べられた。
審議の結果、出席理事4名全員が賛成を表明したため、懇親会事業の廃止は可決確定した。利用サービスの選定とその後の具体的な移行手続きは、すべて代表に委任することとなった。
第5号議案 小林税理士宛契約解除通知書の郵送に関する件
議長に求められ、西野代表は、小林税理士と年間顧問契約料等について争議が発生しており、法的意味合いにおける円満な契約解消を目指し、内容証明郵便を送ることが適当であることを指摘し、『契約解除通知書』の文面について理事会の承認を得たいことを述べた。議長はこれについて、理事会による審議を求めた。
その結果、出席理事4名全員が賛成を表明したため、小林税理士宛契約解除通知書の郵送が可決確定した。郵送は8月19日(土)、内容証明郵便で行う。具体的な手続きはすべて代表に委任することとなった。
第6号議案 クラウド型会計ソフトの導入に関する件
議長に求められ、西野代表は、会計管理の効率化のため、高度な専門的知識がなくとも複式簿記を行えるよう、クラウド型会計ソフトを導入することを提案した。議長はこれについて、理事会による審議を求めた。
その結果、出席理事4名全員が賛成を表明したため、クラウド型会計ソフトの導入は可決確定した。具体的な手続きはすべて代表に委任することとなった。
第7号議案 各業務における手順書作成に関する件
議長に求められ、西野代表は、本部ならびに支部の各業務について、手順書を作成していくことを提案した。議長はこれについて、理事会による審議を求めた。
その結果、出席理事4名全員が賛成を表明したため、各業務における手順書作成は可決確定した。具体的な手続きは順次行っていくこととなった。
第8号議案 九州支部の九州レインボープライド2017出店に関する件
議長に求められ、西野代表は、九州支部の黒部支部長より、九州レインボープライド出店について理事会の承認を得たい旨の申し出があったことを説明し、これについて理事会の承認を得たい旨を述べた。議長はこれについて、理事会による審議を求めた。
その結果、出席理事4名全員が賛成を表明したため、九州支部の九州レインボープライド2017出店は可決確定した。性同一性障害当事者と他のセクシャルマイノリティ当事者との差異性を啓発する観点を忘れないように、との理事会見解を西野代表から黒部支部長に確実に伝達することが付帯条件として共有された。
第9号議案 会員からの企画提案(性別移行ハウツー本)に関する件
議長に求められ、西野代表は、会員から、性別移行初期の性同一性障害当事者に向けたハウツー本作成に当法人の協力を得たいとの申し出があったことを説明し、これについて理事会の対応を審議してもらいたい旨を述べた。議長はこれについて、理事会による審議を求めた。
その結果、出席理事4名、企画提案者から直接プレゼンテーションを受けた上で判断したいとの見解で一致した。したがって、本議案については審議延長となった。
第10号議案 株式会社ミニヨン様との提携に関する件
議長に求められ、西野代表は、GID保険相談窓口を開設している株式会社ミニヨン様から提携の打診を受けており、その提携内容は、無料保険相談会の共催、交流会などへのチラシ設置、相互リンクなどであることを説明した。次いで、先方の責任者とすでに数回の会談を行っており、当法人の理念と相反するところはないことが確認されているため、提携を進めることが適当かどうかについて、理事会としての見解をまとめたい旨を述べた。議長はこれについて、理事会による審議を求めた。
その結果、出席理事4名とも、会員にとって利益の大きい提携企画と考えられるとの見解を示したため、提携合意に向けてより詳細な条件等の擦り合わせを行っていくこととなった。先方との話し合いや条件の擦り合わせ等は代表に委任し、最終的な契約に際しては改めて理事会で諮ることとなった。
会員意見への返答審議
返答すべき会員からの意見はなかった。
理事会での決議事項を閲覧した会員から意見が寄せられたため、理事会としての統一見解を以下に示して返答
進捗の確認と共有
2)平成29年06月理事会第3号議案:定款記載事項の見直し
進展なし。
3)平成29年06月理事会第4号議案:ドメインおよびサーバー管理の適正化・簡略
レンタルサーバー会社の選定中、新たなドメインを選定中。平成29年秋に完了見込。
4)平成29年06月理事会第5号議案:所有者不明メールアドレスの整理
所有者不明メールアドレス宛に所有確認のメールを送信済み。平成29年9月完了見込。
5)平成29年06月理事会第7号議案:インターネットバンキングサービスの利用停止と新規口座開設
法人登記が完了され次第、ゆうちょ銀行口座等を開設予定。
6)平成29年06月理事会第8号議案:会員管理の適正化
調整中。
7)平成29年06月理事会第9号議案:役員改選に伴う法務局登記申請書類
申請書類が整ったため、法務局品川出張所に登記申請したが、当局より、過去の登記が滞っているためにこのままでは申請できない旨の連絡があった。至急書類を整え、登記を完了させたい。
8)平成29年06月理事会第10号議案:理事会審議内容等の公開
今後は公式ウェブページ改修にあわせて整備していく。
9)平成29年06月理事会第11号議案:役員選挙における無記名投票の導入
具体的方法を策定中。
10)平成29年06月理事会第12号議案:規約・規則等の整備
進展なし。
1)すでにある諸規程で改善が必要と思われるもの
定款、入会規程、会費規程、支部運営規則、個人情報保護方針
2)設置に向けて審議が必要と思われるもの
①倫理規程、コンプライアンス規程 ②会員に関する規程 ③理事会運営規則、理事の職務権限規程、評議員会運営規則、委員会規程、事務局規程、出張規程 ④役員及び評議員の報酬並びに費用に関する規程、役員等への講師及び原稿執筆謝金の支払に関する規則 ⑤役員等候補選出委員会規則 ⑥経理規程、寄附金等取扱規程、資金運用規程、特定費用準備資金等取扱規則 ⑦監事監査規程、公益通報者保護に関する規程 ⑧印章取扱規程、文書管理規程、情報公開規程、個人情報管理規程、特定個人情報取扱規則 ⑨情報システムの運用管理に関する規程、情報システムの緊急事態における行動指針 ⑩リスク管理規程、災害対策ガイドライン
12)平成29年06月理事会第14号議案:公式リーフレット制作
制作中。
13)平成29年06月理事会第15号議案:入退会手続きの簡便化による事務作業削減
サービス選定中。
14)平成29年06月理事会第16号議案:交流会告知文の定型化
調整中。
15)平成29年06月理事会第17号議案:理事会宛の投書フォーム導入
調整中。
16)平成29年06月理事会第18号議案:ウェブページ上での寄附金募集に関する件
ドメインや公式ウェブページの整備を進めていくなかで実現させていく。
17)平成29年07月理事会第3号議案:資金調達手段の複線化
ゆうちょ銀行振替口座の開設と寄付用払込取扱票の作成配布は、ゆうちょ銀行の振替口座の開設が役員変更の登記待ち状態。交流会会場への募金箱設置は進展なし。
共有事項
1)今後の審議予定内容
各理事が立候補表明で掲げた公約の擦り合わせを行い、順次審議等していく。
(1)立て直しの姿勢を見せるとともに自分達の事情を明らかにする
○gid.jp特に本部局が抱える課題を可及的速やかに把握して会員に報告(西野)
→平成29年08月理事会議事録の公開で実現
(2)運営体制について
○会計管理に関する監事への報告義務の明文化(西野)
→「平成29年06月理事会第3号議案:定款記載事項の見直し」の作業に盛り込む
○監事の解任・辞任の提案は正会員による提案事項とする(西野)
→「平成29年06月理事会第3号議案:定款記載事項の見直し」の作業に盛り込む
○正統な理由なき報告不履行の際の罰則導入(たとえば、理事会解散、代表辞任)(西野)
→「平成29年06月理事会第3号議案:定款記載事項の見直し」の作業に盛り込む
○トランスジェンダーを唱えるグループとの関係構築(倉嶋)
→審議事項ではなく共有事項とする
○LGBTとの差異性を明確にして当事者の利益を擁護する(米田)
→審議事項ではなく共有事項とする
○トランスジェンダーの中に組み入れられていることに関して、差異性を明確に主張(米田)
→審議事項ではなく共有事項とする
○支部の独自性を確保(支部がホームページやSNSを作成できるシステムを作り、交流会の案内や取り組みの紹介)(倉嶋)
→公式ウェブページの改修作業のなかで検討
○支部からの四半期ごと決算報告を徹底(倉嶋)
→取り下げ
○半年ごとの決算中間報告(倉嶋)
→取り下げ
○新たな理事会が策定する事業計画にはできるだけ時間的要素を付加する(西野)
→平成29年09月理事会より順次行っていく
○必要な資金の確保は、各支部からの拠出金だけでなく、各部局で活動に見合う助成事業を申請して資金を確保する。ただし、その場合は部局が独断で決定するのではなく、必ず理事会の承認を得る。(倉嶋)
○南東北支部の再開(第4期理事会)
○甲信支部の再開(第4期理事会)
○札幌支部の再開(第4期理事会)
(3)事務業務について
○事務処理作業の負担分散(上田)
→取り下げ
○クラウド型会計ソフトの導入(西野)
→平成29年08月理事会にて可決確定
○各業務における手順書の作成(西野)
→平成29年08月理事会にて可決確定
○理事会内での業務分担を行うことで業務の効率化(小林)
→取り下げ
○本部の機能強化(倉嶋)
→取り下げ
○本部の活動を活発化するための部局制の実現(倉嶋)
→取り下げ
○専従の事務局員を置く(米田)
→取り下げ
○事務的な処理と責務を担う理事を置く(米田)
→取り下げ
(4)社会への働きかけ・啓発活動
○教育委員会や教職員向けの講演会(講師依頼受け付けの案内をHP上に設置)(上田)
→公式ウェブページの改修作業のなかで検討
○gid.jpとしての考えをHP上で表明(西野)
→公式ウェブページの改修作業のなかで検討
○LGBTと性同一性障害/性別違和の違いなどの専門知識をHPで解説(西野)
→公式ウェブページの改修作業のなかで検討
○性別欄削除のなどのGID当事者の存在を考慮した施策を行っている地方公共団体や法人名一覧をHP公開(西野)
→公式ウェブページの改修作業のなかで検討
○チラシ作成や地元紙、報道機関へのフォーラム・交流会開催告知による認知度向上(小林、西野)
○SNSの活用(倉嶋)
→公式ウェブページの改修作業のなかで検討
○市役所へのパンフレット設置(西野)
○学校での啓発リーフレット配布(西野)
○関連医療機関等でのポスター掲示(西野)
○ジェンダークリニックとの連携(倉嶋)
○インターネットで検索されやすいホームページづくり(西野)
→公式ウェブページの改修作業のなかで検討
○すでにある他団体ホームページとの相互リンク(インターネット上でのネットワークづくり)(西野)
→公式ウェブページの改修作業のなかで検討
(5)特例法および保険適用
○国や地方公共団体への要望書・陳述書へのパブリックコメント受付あるいはアンケート実施
○手術要件に関する会員アンケート(倉嶋、西野)
○「現に未成年の子がいないこと」と「現に婚姻していないこと」の削除(倉嶋)
○身体的治療における健康保険の適用(倉嶋)
○二次性徴抑制ホルモン投与の健康保険適用(倉嶋)
○手術要件に関する会員アンケート実施(西野、倉嶋)
(6)医療情報について
○治療に関わる情報を集約して公開(上田、倉嶋)
→公式ウェブページの改修作業のなかで検討
○信頼できる医療機関や相談機関の一覧をWeb公開(西野)
→公式ウェブページの改修作業のなかで検討
○性同一性障害/性別違和を有する当事者に不当な損害や健康被害を与えている関連機関への注意喚起情報をHP上で公開(西野)
→公式ウェブページの改修作業のなかで検討
(7)その他の活動
○家族への支援やアプローチ(上田)
○性別違和を訴える子どもへの二次性徴抑制ホルモン投与の費用軽減のために基金創設(倉嶋)
○広島に認定医(米田)
→取り下げ
○生命保険会社のフレンドリー宣言への抗議やアンケート(米田)
→取り下げ
○自分らしい学校生活を送れるよう教育現場への働きかけと文部科学省への提言(倉嶋)
○性別欄のない新しい高校生統一応募用紙の実現(倉嶋)
○職場における性別移行の成功事例プロセスをHPに公開(西野)
→公式ウェブページの改修作業のなかで検討
○自分史や現在の生活などを聞き取り、それらを集めてロールモデルとして提示(倉嶋)
→公式ウェブページの改修作業のなかで検討
○正しい情報や誤った情報を一問一答式の「Q&A」集として作成し、発信(倉嶋)
→公式ウェブページの改修作業のなかで検討
○戸籍変更後に履歴が残り続ける問題(会員)
○日本私立大学協会、国立大学協会、日本私立短期大学協会、全国専修学校各種学校総連合会など、高等教育機関の連合諸団体への要望書の提出(会員)
○「印鑑証明の性別欄削除の要望書(ひな型)」とその「使い方ガイド」の作成、HP公開(会員)
→公式ウェブページの改修作業のなかで検討
2)会員総会での審議待ち
○正会員年会費免除制度の廃止
2)法人運営に関する現状認識
1.平成29年期~平成30年期の理事および監事は、確実に遅延なく決算報告等する
2.当法人の財政状況は逼迫しており、増収が見込めなければただちに解散となり得る危機に瀕している
3.会員の利益を一番に考え、「LGBT」「トランスジェンダー」などの言葉に拘らずまた捕らわれず、性同一性障害当事者の存在や訴えが適切に社会に認知されていくことに役立つような活動や提言を主体的に行い、また、発信していく
次回理事会の開催日時
平成29年期9月理事会は、平成29年9月29日(金)午後8時より行う。
上記の決議等の内容を明確にするため、この議事録を作成し、出席理事及び出席監事の全員がこれに記名捺印する。
平成29年8月28日
一般社団法人gid.jp日本性同一性障害と共に生きる人々の会理事会
議長 代 表 西野 明樹
副代表 倉嶋麻理奈
理 事 上田 直志
同 小林 理跳
同 米田 未那
監 事 伊藤 タカ
以下余白