坂口厚生労働大臣と面会

坂口厚生労働大臣と面会

Posted by jimukyoku 日時 2003/09/19

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2003年9月19日(金)、gid.jpの主要メンバーが坂口厚生労働大臣と面談を行い、要望書を提出いたしました。その内容をご報告いたします。

面会に参加したのは、山本 蘭(当団体代表)、松村比奈子(当団体代表代行)、立華レイカ(当団体評議員議長)、北林和紗(当団体評議員議長代行)、深井理香(当団体世話人)の5名と、鈴木ひろ子小金井市議、浜四津敏子参議院議員、松あきら参議院議員の、合計8名です。

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要望書は事前にお渡ししてあり、これに沿ってご回答いただきました。面会時間は当初10分と言われており、本当に私たちの声をちゃんとお伝えすることができるのか不安でしたが、予定をオーバーして約25分ほど、真剣に聞いてくださいました。
主な要望内容は、以下の5点です。この中でも特に健康保険の適用と、就労差別の問題を中心にお願い致しました。

  1. 性同一性障害治療における健康保険適用の認可
  2. 性同一性障害を治療可能とする医療機関の拡充と 底辺の拡大
  3. 不必要な性別欄の削除
  4. 性同一性障害に起因する、あらゆる雇用差別の禁止
  5. 担当窓口の設置と職員に対する研修

性別欄の削除については、「厚生労働省だけの問題でなく、全省・全庁的に考えていかねればならない問題と考える」 という回答がありました。
続いて医療機関については、「国内3機関では少ないと思う。少なくとも大都市圏である、大阪・福岡にも必要であろう。ただ、性同一性障害に関する医療はどこででもできるというものではないので、中心ははやり、大学病院になると思う。そうなると文部科学省の管轄になるので、よく連携をとって進めていきたい」という回答でした。
一番問題の健康保険適用の問題に関しては、「これは今すぐどうこうは難しい。ただ、国内で医療機関が増えていけば実績や要望も増え、それが保険適用の声の高まりにつながり、道が開けるでしょう。」 との回答でした。
私たちとしては「保険適用になれば、逆にそれによって医療機関が増えることになると思う」と問いかけましたが、「こうした高度先進医療は、そういうわけでも無い」とのお返事。「性別適合手術は技術的にも難しくなく、高度先進医療とはいえないのでは」という問いにも、「技術的に難しいかどうかではなく、それを手がけるところが少ないという現状は、高度先進医療に該当する」との返答でした。
続いて、就労問題に関しては、ハローワークや労働基準監督署での対応を約束してくださいました。また、具体的に就労差別が起きたときに、相談できる窓口の設置をお願いしたところ、それは対応したいとのお返事をいただきました。
最後に職員の研修に関しては、担当部局はそれぞれすでに情報収集をやっているはずとのお返事でした。

このように、残念ながら、一番の要望である健康保険の適用については前向きな回答は得ることができませんでした。
しかしながら、当事者団体として初めて厚生労働大臣に面会し、直接当事者の声を届けることができたことは、大きな一歩であると思っています。
さらに、医療機関の拡充や就労差別に対する窓口の設置など、一定の成果はあったように思います。この面談結果が今後に活かされること願ってやみません。
今回、「性同一性障害者の性別の取扱いに関する特例法」が成立しましたが、その中にも性別適合手術が性別変更の要件としてあげられています。それにもかかわらず、その性別適合手術に保険が適用されていないこと、また医療機関が少ないことは、大きな矛盾と言えます。私たちはこれからも、保険適用や就労差別の解消に向け、声を上げ続けてまいります。

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